説明
イタリア移民(父はミシンを踏む裁縫職人)の息子マルクは1952年パリ郊外で生まれ、ある日ジャック・ブレルの「ヴズール」で聞かれるマルセル・アゾラの熱情的なアコーディオンの音色にショックを受けて、アコーディオンを学び始める。
フランス各地を旅しながらトラッド曲を採譜し、その一方でジャズやインプロヴィゼーションのアーティストたちとの交流や映画音楽との関わり。アコーディオンというすぐれてノマド的な楽器と出会ったしまったマルクの旅は、終わることがない。
浮かんでは消えるメロディーへの儚い熱情こそ音楽家の人生のすべてと歌うマニフェスト曲[4]、アルチュールHがイタリアからの移民の旅に想いを寄せる自作の散文詩を朗読する曲[6]、軽快なアンダルシア情緒のダンス曲[1]、水の流れのような流麗なワルツ曲[2]、サーカスジンタからクレズマーを連想させる哀愁感溢れるポルカ曲[7]など、あまりに美しく、素晴らしい曲が21曲。マルクの素朴で優しい歌声と哀愁感漂うアコーディオンの音色に、思わず涙してしまう。
そして1980年代から映画音楽とも深く関わってきたペロンヌらしく(ベルトラン・ダヴェルニエの名画「田舎の日曜日」の音楽を担当)映画のための曲なども収録。アコーディオン音楽ファン、哀愁”音楽ファンにお勧めしたい1枚です。
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