説明
~公開録音によるセカンドアルバム~
今回のCDは神戸にあるライブハウスBIG APPLEにて、お客さんを交えての公開録音で制作した。
通常のライブ録音と違い、音場や録音の被りを重視して楽器を配置し、その真ん中でお客さんに見ていただいた。
電気ジプシー・スペシャルはライブバンドなので公開録音をする事で、ライブの勢いとベストな録音環境とを実現させた。
5、9曲目ではかけ声、7曲目では手拍子、8曲目ではコーラスでご参加いただ
いた。
また、ベリーダンサーをゲストに、4、7曲目では実際に踊ってもらった。
録音された音自体にはダンサーが踊っている音は収録されていないが、踊りがある事でバンドで出てくる音が変わるのである。
収録曲:
1.火星人のブルース
2.金星コロニー十三番地
3.水曜日の木星は憂鬱
4.温かく透明なる月
5.人外魔境を行く
6.数学的地底探検
7.地軸がずれたという事を認識する。
8.魔法の杖、魔法の靴、魔法瓶
9.硝子屋始末記
電気ジプシー・スペシャル
瀬戸信行:clarinet
登 敬三:tenor saxophone
イガキアキコ:violin
田島 隆:electric guitar
瀬戸一成:electric bass
ワタンベ:drums
永田 充:darbuka, davul
ゲスト:MINORI:bellydance (truck 4, 7)
Art Works:寺田順三 (Comes Graphic)
https://www.comes-graphic.jp/
~ジャンルを超越したジャンル~
音楽にかぎらず、所謂、ジャンルというものは、馬鹿馬鹿しいと思っている。
われわれの音楽でいえば、ジャズ、ロック、クレズマー、ジプシー、トルコ、ア
ラブにカリブ即興から加山雄三…と、影響を受けているであろうジャンルの片鱗を見出すのは 簡単であるがその音楽を演奏しているのが人である以上、実のところ音楽以外の
影響も大きいのだ。
例えば、ライブの本番前に、メンバーで餃子の王将に食事に行ったとする。そこで食べたものがそれぞれの血となり肉となり、演奏に影響を与えるのである。
そこから生まれた音楽のジャンルは “餃子の王将音楽” といっても過言ではな い!…と、まぁ、これは屁理屈で大げさな話しであるが、電気ジプシー・スペシャルが演奏した音楽はなにをやっても電気ジプシー・スペシャルの音楽でしかないのである。
しかし、困ったことに世の中ではジャンルで分類して、なんとなく安心する向きがある。
2011年発売のファースト・アルバム『空飛ぶ円盤』が “UFO音楽” と表記されているのをインターネット上で見つけた。新しい!なるほど、なんとなく雰囲気をあらわし
ている。
この表現をされた方に感謝。われわれはそれ以降、新しいジャンルを開拓することにした。ジャンルの馬鹿馬鹿しさを逆手にとって、さらに馬鹿馬鹿しいジャンルを切りひらくのだ。
さて、今回のセカンド・アルバム『火星人のブルース』これは、太陽系音楽と魔境音楽を集めた。
~遥か彼方の太陽系音楽~(truck 1~4)
私は思う。火星人は蛸である。金星コロニーのディスコのまわりは田圃で、かえ
るが鳴く。
木曜日の水星は躁鬱かもしれない。凛と輝く月は小さくて温かくて大きい。
もしかしたら、そんな景色かもしれない。
~神秘の地球へ魔境音楽~(truck 5~7)
探検隊は人跡未踏の人外魔境を目指し出発した。地底へのびる洞窟を発見した探
検隊は地球の奥深くへ向かう。闇の中、キバガエルの唄や恐竜の雄叫びを聞きながら?
幾多の困難をのりこえて探検隊が発見したものは‥‥。