説明
★南仏のニースから現れた、ラディカル・トラッド・ロック。民俗弦楽器エスピナを電気化し、地中海民謡やフォークダンスはまたまカリブ海音楽まで、これは南仏版ロック阿波踊り!?
★これは何ともユニークな、そして強烈なグループが現れた! 南仏ニースをベースに活動を続けるジェ・バレテジは、南仏のフォークダンスから地中海〜カリブ海の音楽までをミックスしてしまった音楽を、エスピナという電気化した民俗弦楽器(ブルース・ギターのようでもあり、三味線のようでもある)のギラギラ、ペンペンしたサウンドで踊らせる。
★地中海文化(もちろん南仏オクシタニアも含まれます)のエッセンスが、カーニヴァルをはじめ様々な形で色濃く残るニースへのプライド、そしてカリブ海と地中海をルーツに持つ両親からの影響など、彼の生き方そのものがこのアルバムで強烈に表現されている。
★グループ名を冠した強烈なトランス系ダンス・ナンバーの[2]は、グナワのグルーヴ感も加わり彼らのマニフェスト的ナンバー。エコ・ブームへの強烈な批判を込めたフォーク調[5]では、エスピナの音色がじっくり聞ける。そしてジェレミーが創りだしたダンス・リズムである”pica doun pica”(ラガとブラジル北東部のリズムから生まれたココをミックス)[7]には、来日して話題を呼んだマルセイユのポリフォニー・コーラス・グループ、ルー・クワール・デ・ラ・プラーノのリーダーであるマニュ・テロンがゲスト参加。まるで阿波踊りのようなグルーヴに驚かされます。
★この他にも最近レゲエ歌手のウィンストン・マカナフとのコラボ作『ア・ニュー・デイ』(プランクトン)が素晴らしかったパンク・アコーディオン奏者のフィクシーがキーボードとアコーディオンで参加。中でも[9]は、チープなキーボードの音と素っ頓狂な女性コーラス、そしてエスピナの刺激的なソロ演奏が一体となったアフロビート風キラー・チューンです。
■曲目:
01. エストファガッリ
02. ジェ・バレティ
03. ポピュレール
04. 唐辛子
05. 自然
06. 人魚
07. ピカ・ドゥン・ピカ
08. 地中海とカリブ海
09. バレティ万歳
10. ニッサ
11. フィとジェ
【DJE BALETI ジェ・バレティ】
ベネズエラで育ったキューバ系の父とシチリア/チュニジア系の母の間にカラカス(ベネズエラ)で生まれ、6歳の時にニースに移り住んだというジェレミー・クーロー率いるトリオ。ニース〜ジェノヴァのリヴィエラ地方に伝わる瓢箪の胴を持つ弦楽器「エスピナ」を電気化。そのギラギラとしたサウンドは砂漠のブルース風かと思えば、ペンペンしたフレーズは、河内音頭の三味線のようにも聞こえる。それにベースとドラムスが加わり、ジミ・ヘンドリックスのジ・エクスペリエンスを彷彿とさせる。ニースはカーニヴァルの街としても知られ、90年代末からは南仏のダンス・パーティでもある”Balèti”をダンスホール化したイヴェントも企画。Bombes 2 BalやFmilha Pastorelliといったグループとも演奏活動を行っている。彼はまたコンサートや、ダンス、そしてカーニヴァルは、社会の様々なプレッシャーやストレスから人々を解放し、みんなを一緒にすることが出来ると言っている。