説明
★カリブ海の”ミッシングリンク”を紐解くシリーズ。グアドループの鬼才エドモニーが、グウォ・カと呼ばれる伝統打楽器音楽のマスター、ヴェロに捧げたスピリチュアル・アルバム!
★ベールを脱ぐ、カリブ海の幻の音源復刻シリーズ第二弾!! 早くも話題となっているレ・ヴィキング・ドゥ・ラ・グアドループのベスト復刻盤に続いて、同じくグアドループのエドモニー・クラテール(パーカッション、トランペット他)が88年に発売した超レア音源にボーナス2曲プラスして復刻!
▶グアドループの伝統打楽器音楽グウォ・カは、単なる音楽という枠を超えて、人々の生き方や生活に染みこんでいる。現在でもグウォ・カは、政治的パワーを持つ音楽でもあり、民衆の声の代弁者として人々から愛され、支持されている。
▶エドモニーは「私はいつも、カ(打楽器の名前)が私たちの歴史を理解する鍵だと思っている。」と述べている。グウォ・カは様々なセレモニーで演奏され、その太鼓の響きは祖先の霊の反響とも言われている。
▶エドモニーがこのアルバムでトリビュートしているVélo ヴェロ(本名マルセル・ロリア 1984年没)は、ポワンタピートルの街角でグウォ・カを演奏し続けた。現在彼が演奏していた通りには、彼の銅像が建っているほどの島民的英雄でもあった。
▶ズーク全盛期に発売されたにも関わらず、このアルバムではグウォ・カのリズムが通奏低音のように鳴り響き、そこにエドモニーのトランペットやギター、さらにはシンセサイザーなどが変幻自在に絡みながら、クールなグルーヴを生み出す。
▶グウォ・カのループするリズム、時にドン・チェリーを彷彿とさせるアヴァン・ギャルドな展開、シンプルなアンサンブルにも関わらず無限の音の拡がりを感じさせる、フレンチ・カリブ音楽異色中の異色作。恐るべし、エドモニーの世界がここに!
▼収録曲:
1. TIJAN ティジャン
2. GWADLOUP グワドループ
3. CREPUSCULE クレプスキュール
4. CHIMIN SPIRIT シメン・スピリット
5. WEST INDIES ウエスト・インディーズ
6. OCCITAN DANCE オクシタン・ダンス
7. RITME A LA VI リトモ・ア・ラ・ヴィ(bonus track)
8. SONJÉ PA PLÉRÉ ソンジェ・パ・プレーレ (bonus track)
【Edmony Krater エドモニー・クラテール】
1956年にグアドループのポワンタピートルで生まれたエドモニーは、グアドループの伝統打楽器音楽であるグウォ・カを聴いて育った。1978年にグウォ・カをモダン化したグループに参加し、アルバム2枚に録音も残している。その後83年にはパリへ渡り、クロード・ヌーガロはじめ様々なミュージシャンと共演し、85年に自身として初めてのアルバムとなる”Natibel”(名義はZepiss ゼピス)を発売。そして88年に2ndアルバムとなる”Tijan pou Vélo”を発売した。これは83年に亡くなったグウォ・カのマスター、Véloに捧げられている。90年代に入ってからは、様々なショーやライヴにパーカッショニストとして参加。さらに90年代後半からは、南仏の音楽学校で、グウォ・カを教える傍らその作曲さらにはグウォ・カをユニヴァーサルな音楽へと拡げるために情熱を傾けている。2000年代に入ってからは、さらにグウォ・カの教則本なども出版しており、単なるミュージシャンという枠を超えて、グウォ・カの持つ可能性を様々な方法でアピールし続けている。