説明
端唄〜俗曲〜新内の名人、柳家紫朝の2枚組CD&紫朝師匠の生涯を追ったインタビューを収録した豪華本のセット!
柳家小春の師匠だった、新内、端唄、粋曲の名人、柳家紫朝さんの本のようなCDのような、やっぱり本のようなCDできました。 63年の初期録音と、78年の芸歴30周年記念盤のCD二枚組に、紫朝師匠の生涯を追った晩年の詳細な聞き書きを書籍化したものです。 邦楽のアルバムとしてはあまりにアイデア豊富で異端の初期録音と寄席の色もの名人芸を聞かせるリサイタル盤と内容大充実。「直島ミュージックスタジオ作品集」「北風(ニシブチ)」に続くリクロ舎最新作です!
円盤でCDを出している柳家小春さんの師匠・柳家紫朝の生涯を2枚組CDと176ページに渡る本で追った作品です。 特に得意とした新内では名人と謳われ、玄人筋からの評価が高く、兄貴分の柳家三亀松譲りの男の色気のオーラを発する高座は正に神憑り。 紫朝の現在聞ける音源は2000年の「粋曲」だけでしたが、本作があることで、この方の至芸の変遷を大きく俯瞰できるようになりました。 紫朝師匠は2010年に他界されましたが、本の方では、最晩年に山本進さんが聞き手となって、2003年より雑誌「民俗芸能」において連載されていた、 その人生を詳細に追った聞き書きをまとめさせていただきました。戦後昭和をこのような芸能者がどのように生き抜いたかの貴重な証言になっています。
寄稿:林家正雀、柳家小春
楽曲解説:岡田則夫
■収録曲
Disc1「江戸情緒 寄席風景」(録音:1963年)
1、櫓太鼓(曲弾き)
2、さのさ
3、木遣りくずし
4、新内・伊太八
5、大津絵「両国」
6、都々逸
7、雨の浜町河岸
Disc2「三十年 夢まぼろし」(録音:1978年)
1、新内「蘭蝶」
2、歌謡声帯模写・森繁久彌の「船頭小唄」、柳家三亀松の「明治一代女」
3、都々逸漫談「男と女」
4、粋曲「木遣りくずし」
5、粋曲「さのさ」
6、都々逸漫談「男と女」
7、大津絵「両国風景」
8、曲弾き「櫓太鼓」
演奏: 柳家紫朝(唄・三味線)
■柳家紫朝
1929年東京生まれ。
祖父である、三世鶴賀喜代太夫の元で新内を学び
’48年、四世鶴賀喜代太夫を襲名
’52年、8代目桂文楽に入門し、文喜、’56年、桂二三夫などを名乗り
’69年に2代目紫朝を襲名。
粋曲、新内語りとして名を成し、玄人筋からの評価が高く、兄貴分の柳家三亀松譲りの男の色気のオーラを発する高座は正に神憑りだった。
’80年に脳梗塞で倒れ、リハビリの末一時は高座に復帰したが、’10年に腎不全で逝去した。
新内の「蘭蝶」や三味線の曲弾き「櫓太鼓」、大津絵「両国」など多方面に十八番がある。