説明
クレズマー・ニューウェーヴ?
クレズマー・ロック?
モグワイ、クラフトワーク、ブライアン・イーノ、マッシヴ・アッタク、トリッキー、レイディオヘッド、シガー・ロスらを愛するクレズマー・クラリネットの新王が、スーパーマンとなって、東欧に愛をもたらす冒険絵巻!衝撃のクレズマー・クラリネットの幕が開く。
いきなりベースとドラムスが激しくビートを刻む。そこにヨムのクラリネットが切り込んでくる。ロックするクレズマー・クラリネット、ヨムの最新作『ウィズ・ラヴ』は間違いなく問題作だ。
ヨムは1980年生まれ。5歳からクラリネットの勉強を始めパリ高等音楽院に入り、首席で卒業。そしてクレズマー音楽との出会いによって、彼は新たなスタート切る。そして2008年に最初のソロ・アルバム『ニュー・キング・オヴ・クレズマー・クラリネット』を発表。天才的で奇抜なクレズマー・クラリネット奏者で「クレズマー・クラリネットの王」を自ら名乗ったナフトゥーレ・ブランドワインへのオマージュと挑戦に溢れた内容で、このCDによってヨムは新世代のクレズマー・クラリネット奏者の旗手となった。
そしてソロ3作目となるこのアルバムでは、ザ・ワンダー・ラバイス(ラビ=ユダヤ教の宗教的指導者)を率いて、スーパーマンの如く悪者を退治しながら東欧を旅するというコンセプト。強者のザ・ワンダー・ラバイスは、キーボード、ベース、ドラムスの3人。
時にサイケデリックにプログレしていたかと思えば、ばりばりのテクノ・ビートにニューウェーヴ風とうるさがたのファンからはクレームが殺到しそうな内容だが、もともとクレズマーは旅する音楽、そして旅の先々でその土地の音楽と交わいながら個性を磨き上げてきたことを顧みれば、まさにヨムは現代を旅するクレズマーの先鋭ともいえる。この大胆不敵にして刺激的なクレズマー・サウンドは、ジャズ・ファン、ロック・ファンにも、是非聞いてもらいたい。
曲目
1. チェルノブイリ・ピクニック
2. コンスタンティノープル高速道路
3. ランドスケープ 1
4. ザ・ワンダー・ラバイス
5. 世界を救うなんて朝飯前
6. 赤きドナウのほとり
7. キリング・ア・ジプシー
8. ランドスケープ 2
9. ジ・アライヴァル
10. スーパーマンへのカディッシュ
11. 愛を込めて
12. ワンス・アポン・ナ・タイム