説明
神への賛美よりも生臭い人間愛。そして自由奔放な折衷主義。それこそがオクシタニ アの伝統だ。フランスのディープ・サウスには、今もトゥルバドゥールたちが生きて いる。
松山晋也
新シリーズ”オクシタニア ケザコ?”第一弾!
中世とバイーアが溶け合い、ビリンバウの響きとエレクトロなサンプリング音が調和 する。オクシタニアの主邑トゥールーズで花開く、古くて新しい大衆音楽、オクシタ ン・ポップの最前線! 新シリーズ”オクシタニア ケザコ?”第一弾!
フェムーズ・T(テーと発音します)は、1992年にブラジルのバイーア出身のアコー ディオン奏者リタ・マセドとフランス出身のタンバリン奏者フランソワーズ・シャピュ イが結成したデュオ。
かつてフランス南部(東はプロヴァンス地方から西はガスコーニュ地方まで)はフラ ンス語とは異なったオック語による文化が花開き、その象徴とも言えるのが中世(11 〜13世紀)のトゥルバドゥール(吟遊詩人)。
そんなトゥルバドゥール詩伝統の世相諷刺に、ブラジルのリズムなども融合させたミ クスチュアー・ポップがフェムーズ・Tの面白さ。彼女たちの歌は喫煙賛歌や同性愛 者の悲哀をテーマにした曲から、ピレネー山脈に伝わる古謡、そしてブラジルは今話 題のノルデスチの曲まで、時間と空間を超えてトリップ。
オクシタニア(オック語が話されていた地方)の豊かな文化を復活させようというムー ヴメントの中から生まれたフェムーズ・Tの音楽は、アコーディオンとタンバリンが 跳ね回り、社会問題を市民感覚のユーモアでわかりやすく歌い込み、元気のいいおね えちゃんのかけ声に乗ったフォッホーとなって、みんなをダンスの輪に誘う、まさに カルナヴァルの音楽。
フランスであって、フランスの音楽ではないオクシタン・ポップの面白さ! オルターポップではこのフェムーズ・Tを皮切に、マルセイユのミクスチュアー・オッ ク・レゲエ・バンド、マッシリア・サウンド・システム、オックのトラッドにレゲエ からグナワまでミックスさせてしまう最右翼トラッド・グループ、ラ・タルヴェラ、 そしてオクシタニアの様々なグループを集めた決定版とも言える編集盤を順次発売し て行きます。ご期待下さい!
1. ゆかいな旅イントロ
2. タバコに身も心も
3. 無名戦士の妻
4. エウ・カント・コーコ
5. ア・ポエジーア・ドス・カンタドーレス
6. わたしはフツー
7. ホモマシーン
8. 喫煙者・対・非喫煙者
9. バラの色
10. エスターカ
11. 人は平等と言う
12. ベイリス
13. ゆかいな旅アウトロ