説明
ピアノとギターの男性ボーカルデュオ、ララバイブラザーズ3枚目のニューアルバム。
ジャズポップというには硬派すぎる音楽性と、ナンセンスやエロス、ノスタルジーなどを標榜する詩世界とが、自我のないシャンソンのような、心地よい違和感のコントラストを描き出している。「ミンナが知ってる、どこにもない音楽」と謳ったコピーに偽りはない。
荒削りながらジャズ、ブルース色を強く打ちだした1枚目「禁煙紳士の逆上がり」、ポップスやロックへの回帰と進化を含んだ2枚目「ミンナの忘れモノ」に続く、本作「三枚目のダイアローグ」は、サンバやタンゴといったラテンルーツの音楽的エッセンスが取り入れられている。
また、2枚目から引き続きアディショナルプレイヤーとしてサポートする早川岳晴&KI-YANの強力リズム隊とのどこか奇妙なバンドアレンジなど、新しい要素を取り入れながらも、その音楽と詞を貫く底流に揺らぎはなく、他の何にも似ていない独特なものとなっている。
「三枚目のダイアローグ」は正当な進化と新しい挑戦を含み持つララバイブラザーズの集大成として仕上がった作品となる。懐かしくて新しい、三枚目の道化による対話篇。大人になりきれない男性と、そんな男を優しく見守れる大人に聴い頂きたい、そんな一枚である。
ピアノララバイ:ピアノ、コーラス
ギターララバイ:ギター、うた
サポートミュージシャン 早川岳晴:ベース / KI-YAN:ドラム
1. 麦わら帽子
2. 夢のあと
3. でたラめララバイ
4. 同じ月か?
5. 世界の不条理とロジックワンダーランド
6. テクニカルターム、サイケデリックラブ
7. マドレーヌ
8. 雨の通学路
9. 寝惚け眼の朝
10. まちぼうけ