説明
クラリネットとソプラノ・サックスの特徴を併せ持つタラゴットを自在に操るコスティカは、ロマ（ジプシー）社会とルーマニア社会両方から高く評価されている。驚異のスタッカート奏法はまさに圧巻。コンスタンティン（通称コスティカ）・オランは、現在ルーマニア、カランセヴェス地方の文化的中心となっている小都市に住んでいるが、1965年ルーマニア・バナット地方のマシオヴァの村に生まれている。このロマ（ジプシー）の村は古くから楽士たちが多く住むことで知られており、その大半は「スフラトーレ」（吹奏楽器奏者）であり、また多くのルーマニアの伝統音楽がこの村でなされたことでも知られている。オラニ（オランの複数形、すなわちオラン家）は先祖代々偉大なヴィルトゥオーソの家系であることで知られている。コスティカは10歳の時から演奏家であり、最初父のイオン・オランからアルト・サキソフォンを教わり、自分のスタイルをものにしたと言う。しかし、彼がドイナやダンス音楽を演奏する時の独自の感受性は、彼ひとりの個性であり、バナット地方においても他に類を見ない。その演奏の超絶技巧は、ルーマニアの音楽家に求められる第一級の価値のものであろう。また彼は数年前からヨーロッパと世界を駆けめぐっている人気の楽団、カランセヴェスのタラフの一員でもある。
1. エゼリシの村の２つのホーラ・マーレ
2. ブラウとサルバの組曲
3. ドイナとブラウリの組曲
4. ボルロヴァのドイのジョック
5. チンテック・ディン・アルデアル
6. ふたつのドイナ
7. ビストラの谷のブラウ
8. ドイナとホーラとドイのジョックの組曲
9. ホーラとアルデレアーナの組曲
10. ドイナとドイのジョックの組曲
11.ドイナ
12. アルマジの谷のブラウ
13. ノートレイ・シアン・トレス・ブーミアン
14. イギリス風舞曲とコントルダンス
15. ラ・ガイアルド・エ・ラ・レイノ・サボ
16. 蒸し煮の牛肉とムッシュー・ガブリエル
17. コメール
