説明
ハリッド・ラシッドはクルディスタンのスレマニヤに生まれ、現在はヨーロッパに住んでいる。彼は今日クルド音楽の最良の演奏家のひとりに数えられており、特にその創造性において高く評価されている。ハリッドは笛(ネイ)とブルール、ウード、また様々な打楽器を演奏する。同時に彼は歌手でもある。彼はあらゆる様式の古典音楽を学んだが、それはクルド音楽に留まらず、ペルシャやアゼルバイジャンの伝統音楽にも及んでいる。彼は20年以上に渡って世界各地の数多くのフェスティヴァル、ラジオ/テレビの番組に出演している。また彼は様々な楽団編成によるレコード録音を、数社の異なるレコード会社に残している。数年前から彼はスウェーデンのウェスターバーグ・インスティチュート・オブ・フォーク・ミュージックで仕事をしている。バーラーバーンは伝統的なオーボエの一種で、たいへん長いダブルリードを備えている。演奏家は循環呼吸のテクニックを用いて、連続音のままで演奏する。クルドのバーラーバーンは歴史的な楽器であり、その起源は古い。同じタイプの楽器がアゼルバイジャン、アルメニア、トルコにもあり、名前はドゥードゥーク、メイなどと呼ばれている。バーラーバーンは多くの場合二重奏で演奏され、打楽器を伴うこともある。それはあらゆる冠婚葬祭に催されるダンスと歌の両方に伴奏楽器として用いられる。このCDの録音に際して、ハリッド・ラシッドは4種類の音階の違うバーラーバーンを使用している。
1. サバ
2. アッラワイセ
3. サバ・ザムザム〜ハルワヤ
4. 即興曲(ザルブの伴奏つき)
5. ラウク
6. 即興曲(民謡のテーマによる)
7. ダラル
8. 即興曲
9. シュリ・アラビ