とくさしけんごが語るサウナの魅力、
そして”MUSIC FOR SAUNA”シリーズについて
サウナのための音楽シリーズ”MUSIC FOR SAUNA”も、いよいよ第四弾が7/26に発売になります。
TVドラマ『サ道』が放映されたり、また様々なTV番組でサウナの効用や流行(女性ファンが急増しているなど)が特集されるなど注目が集まっています。
その『サ道』の音楽も担当し、”サウナー”として積極的に情報発信を続けるとくさしさんに、サウナの魅力そしてサウナのための音楽を制作することになった理由などについて、じっくり語って頂きました。
とくさしさんが初めてサウナを体験したのはいつ頃のことでしょうか? 最初からサウナの虜になったのでしょうか?
10代の頃から健康ランドが好きで、よく友達と行っていたんです。でも当時はまだサウナにはフォーカスしていませんでした。健康ランドに友達と行くと、とにかくみんな機嫌よくなっていたんですよね。風呂に入って、機嫌よくトークする。これがよかったんです。血流がよくなっているせいだと思うんですけど。
サウナの虜になった、というのは、やはりタナカカツキ*さんに水風呂のことを教えていただいてからです。水風呂がメインディッシュだぞ、と。そこからです。ここ10年くらいのことです。
とくさしさんがサウナを利用する時に気を付けている事を3つ挙げてもらえますか?
1:満腹で行かない(気持ちよくないから)
2:酔っ払って行かない(気持ちよくないから)
3:サウナの後に行かない(もう行ってるから)
です。
とくさしさんにとって、「ととのう」とはどういう状態、もしくは感覚の時でしょうか?
サウナに入り、水風呂に入り、休憩をしているときに訪れる、完全に機嫌がいい、穏やかで肯定的な気持ちの状態です。
むやみに感謝の気分が溢れたりするんですよね。
洗面器に、ありがとうって口に出して言ってしまったり、最近では、ガラスの引き戸の取手にありがとうって言いました。
ガラスの扉、重いじゃないですか、これに取手が付いているおかげで、軽く開けることができる。なかったら大変ですよ。ガラスに手をベッタリ貼り付けて、ぬぬぬぬぬって、でも浴室だから手が濡れていたりして、ぬぬぬぬぬってやっても開かないかもしれない、でも取手のおかげで簡単に開く。これ、ありがとうだなあって。取手のことだけで、こんなに考えることあるんだっていう、そういう感覚です。
とくさしさんの音楽の創作活動に、サウナはどんな影響を与えていますか?
サウナはアイデアの泉です。音楽のみならず、あらゆることを考えたりまとめたり発想したりするのに最適な場所なわけです。
さらにサウナは回復の泉でもあるじゃないですか。体の疲れもそうですが、心がぐったりしているときにも、ま、いっか、となる。
サウナでアイデアが出る、それを元に仕事をして、疲れたらサウナで回復する。永久機関じゃないですか!
私は毎日5時半に起床なのですが、起きてすぐにやる最初の仕事がサウナアルバムの作曲です。
起きてすぐに、サウナの音楽を作る。午後になったら、サウナでサウナアルバムのアイデアを膨らませる。休憩室でサウナアルバムのできているところまでをスマホで聞いてみる・・・。もうご飯をおかずにご飯を食べる、みたいなことになっちゃってますね。
MUSIC FOR SAUNAシリーズを始めるきっかけとなった出来事、エピソードなどがあったのでしょうか?
これは最初は自分用だったんです。サウナでととのって、休憩室でゆったりする。そのときに音楽を聞きたい、と。
でもサウナ後の、時間の手綱を放したような状態のときに聞きたい音楽で、本当にジャスト!というのは中々なかったんですね。
スマホにたくさん色々な音楽を入れていって、休憩中に聞くんですけど、まず、短いんですよね、曲が。すごくいい曲でも、だいたいすぐに終わっちゃう。
どんどんいろんな曲にうつっていくと、気分が変わって揺さぶられちゃう。
サウナ後は、赤ちゃんの肌みたいな脳になっているので、もうほんとに優しく扱っていただきたいわけですねえ。
そんなに次々といろんな曲が迫って来られても、と。
そうすると、たとえば私はクラシック出身ですが、クラシックなんかは結構いいんですよね。滔々となが~いアダージョ。マーラーの緩徐楽章とかです。
ところが、ロマン派、これ曲の途中で唐突に激しちゃったりするんですよね。
さっきまであんなにゆったり夢見心地だったのに、数小節後にいきなり不幸のどん底!みたいな展開になっちゃったりして。
サウナ後は、赤ちゃんの肌みたいな脳になっているので、もうほんとに優しく扱っていただきたいわけですねえ。
いきなり不幸のどん底!はちょっと、と。
そこで、長い時間、いい感じの湯加減の音が続く、というのを自作したわけです。作ってはサウナで試聴、うるさすぎたり物足りない部分をメモ、スタジオに持ち帰って次の日にブラッシュアップ、の毎日です。
そんな日々を経て、このシリーズのサウンドは出来ていきました。
アルバムを聞いて感じるのは、お風呂とサウナの違いです。お風呂は「水」ですが、サウナは「蒸気」。音そのものが蒸気のようにフワフワと漂っている感じがします。音作りでこだわっている事がなどがあれば教えて下さい。
蒸気感や、スモーキーな質感は、そうなって欲しいなあと思って作っています。大気がけぶるような気配というか。
それはエンジニアの渡部高士さんによるところも大きいです。鮮明でハッキリとした音像、みたいな音作りではなく、少し「さわり」がある感じですよね。それがとても好きなんです。
サウナ室で、見えないけど蒸気や熱が肌を触ってくる感じや、外気浴で、風が耳に優しく当たって低い音が耳元でする感じ、風に触られている感じ、そういう感覚を音に保存したいんです。
最後に、毎朝ピアノの演奏を添えた「おはようございます」というツイートをされていますが、これはどういうきっかけで始められたのでしょうか?
音楽を担当させていただいたタナカカツキさん原作のテレビ東京のドラマ「サ道」*の放送告知などで、ピアノを弾いた動画をあげたりしていて、そこからツイッター上では昨年2019年の後半くらいから毎朝投稿しているんですが、細かい話をすると、タナカカツキさんや友人たちには、もう2017年くらいから毎日LINEで朝のピアノの演奏を送りつけ続けてるんですよね(笑)、聴く人、友達3人だけでしたけど(笑)。
なので、実際にはもう4年くらい毎日朝のピアノを撮り続けてます。習慣化しすぎてやらないのが気持ちわるくて、寝坊してもまっさきにピアノは弾く、みたいになってます(笑)
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