説明
久保田麻琴が録音した「ぞめき」から浮かび上がるのは、明るく開放的なリズムで踊る陽気な日本人。権力に屈せず、同調圧力など吹き飛ばす、強いシャッフルがぼくらのDNAに流れてることを証明してくれた。 by松本 隆
● 2010年にスタートした阿波踊りの鳴りものを中心に録音する企画、“ぞめき”。 最初は、東京・高円寺阿波おどりを録音した『ぞめき壱』。そして2011年には本場・阿波の国(徳島)の深いグルーヴと艶やかな空気を収めた『ぞめき弐 正調連』『ぞめき参 路上派』をリリース。リミックス集の『ぞめき四』を挟んで5作目としては、徳島山間部の伝承木挽き歌から始まり、徳島と東京・高円寺の人気&実力トップクラスの個性際立つ連を収めた『ぞめき伍 個性派』、6作目は、本場徳島の粋でディープな演奏を聞かせてくれる4連を収めた『ぞめき六 粋』とリリースしてきました。これら一連のシリーズは、阿波おどりファンだけでなく、幅広い世代、ワールド・ミュージック・ファンからクラブ系音楽ファンまで多くの反響を受け、大ヒット。今も売り上げを伸ばし続けています。 ● そして、7作目となる『ぞめき七 徳島阿波おどり 純情派』は、躍動するリズムと瑞々しいメロディーで、清らかな響きを感じさせる徳島の6連を収録。 ● 収録されたそれぞれの連に対する、プロデュサー、久保田麻琴のコメントです。 「やっこ連は、今回の作品を作るきっかけになった連です。清純というか清廉というか、独特の清々しさがあった。」 「葉月連と藝茶楽は若々しくてスポーティー。決して派手じゃないけど、すごく上手で、アレンジも凝ってるんですよ」 「殿様連もとても若々しい。いい意味で歴史の古い連という印象がないんです」 「本家大名連は、ファンキーだよね。締め太鼓とシンバルを組み合わせたセットを叩いていたり、ノリが本当におもしろい。絶対に崩さない自分たちのスタイルがあって、一本木」 「無作連はストリート感があるんですよ。今までの『ぞめき』のなかでも初めてテイク1でOK が出た」 ● これまでの録音は、公民館や体育館で行われてきましたが、今作は、四国大学音楽科のスタジオを使用。これまで以上にクリアに仕上がり、それぞれの楽器の分離もよく臨場感一杯。徳島の空気さえ感じられるサウンドに仕上がっています。