ジーズ・ベンド・キルターズ
ボイキン・アラバマ:ジーズ・ベンドの黒人霊歌

¥2,750 (税込)

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商品コード: DOLC-1005 カテゴリー:

説明

孤立したプランテーション。独自の道を辿ったキルト。
絡み合う歴史の狭間で静かに歌い継がれていた、
現存する最もプリミティヴな黒人霊歌の記録。

キルト。音楽。
多くのことがつながっている。
手触り、ハーモニー、リズム、彩り、コントラスト、緊張感、解放、メロディ、回想、記憶、インプロヴィゼーション、練習、辛抱強さ。
ここには多くの教えが込められている。
すべてが音楽のなかにある。
すべてがキルトのなかにある。(ビル・フリゼール)

アナログフィールドレコーディングでの米国伝統音楽アーカイヴをコンセプトとするレーベル、ドルセオラ・レコーディングス。2015年以降精力的な録音を続けてきたレーベルによる待望の一作目は、米国の中でも最も原始的な状態で残されている黒人霊歌のドキュメントとなった。

アラバマ州南西部に位置する小さな町、ボイキン。三方を雄大なアラバマ川に囲まれたこの地域は「ジーズ・ベンド」(Gee’s Bend)と呼ばれる。19世紀以降は綿花のプランテーションが形成され、多くの黒人奴隷が労働を強いられた。20世紀初頭からこの地域ではキルティングが盛んとなったが、地理的孤立性が大きな要因となりそのデザインは独自な道を歩んでいった。即興性に富んだモダン・アートを思わせるそのデザインは特に20世紀後半以降人気を博し、ジーズ・ベンドのキルトは世界中に知られることとなった。

そのような歴史の中で、ジーズ・ベンドでの黒人霊歌はキルティングに伴うワークソング的意味合いを持つものとして連綿と受け継がれてきた。貧困にあえぐ地域の黒人達にとって、キルティングと黒人霊歌は一種の癒しとして機能していた。またジーズ・ベンドの地理的特性により、彼らの黒人霊歌の形式は古来のスタイルを維持したまま今日まで歌い継がれてきたが、キルトとは反しその希少性に注目が集まることは少なかった。

そのようなキルター達の音楽に光を当て、ドルセオラ・レコーディングスにより2015年から2017年に亘り現地でのフィールドレコーディングが行われた。現在も積極的にキルティングを行う4人のキルターが日常的に歌っている黒人霊歌からは、一般的なゴスペル音楽とは異なる原始的なものを感じ取ることが出来る。本作はこれまであまり語られることのなかった、彼女達のもう一つの芸術についての作品集である。

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レーベル

Dolceola Recordings