説明
コントラバス奏者・田嶋真佐雄のソロによる全編オリジナル曲をライブ録音した2枚組の意欲作。挑戦的で大胆、そして糸のように繊細な世界。表情豊かなオールプレーンガット弦が唸る!
ソロの演奏をするようになって5年が過ぎました。
ピアノやギターなどと違い、西洋音楽を基とした音楽を一人でやるには、随分と制限がある楽器ですが、コントラバスでしか出せない音色、奏法、視点、音楽を追求することで、自由になれる世界があるのではと思いやってきました。また、既存の曲をやるだけでなく、拙くても自分の音楽・唄を見つけるべきと感じ、近年は曲作りの方にも力を入れています。おかげさまで多くの方々に支えて頂き、演奏や作曲の機会を得ることができたのは、本当にありがたく、感謝しております。今回、この辺で一つ通過点をつけようと思い、CD制作をすることにしました。
レコーディングライブという形にしたのは、私の「いま」をありのままに記録しようと思ったからです。エフェクターやアンプは一切使わずに生音に徹底的にこだわり、会場選びや楽器の調整はもちろん、録音方法もDSDハイレゾで録音、最低限の整音を経て通常CDに編集しました。
おかげでライブ録音独特の緊張感、多彩な奏法やガット弦ならではの微妙な音の変化、呼吸や服の擦れる音までも収録されています。「これが本当にコントラバスの音(世界)なのか!」と、エンジニアやミュージシャンにさえ耳を疑われるほどです。そして、私自身をそのまま写し出す作品になったと感じ、Self Portrait(自画像)と題をつけました。(田嶋真佐雄)
■収録曲:
Disc1
1. 帰去来
2. 胡蝶の夢
3. 逃走者
4. 空
5. 夢の中のダンス
6. ワレモコウ
Disc2
1. 舟旅
2. 鼓祭
3. 装える戦士
4. 途 ~michi~
5. コラール
6. 別れのうた
7. 待春
8. またあした
■演奏:田嶋真佐雄(コントラバス)
■田嶋真佐雄プロフイール:
まだ見ぬ自身の音世界を求めて、 様々なスタイルの表現者との活動を行っている。その演奏の幅の広さ、そしてユーモラスな世界観とガット弦による多彩な音色は特筆すべきである。作曲にも力を入れており、色・景色・匂いを感じさせる作風が特徴である。現在はコントラバスソロや自己のユニット、セッションを主宰するほか、多岐に渡るサポートを行う。また邦楽演奏家・美術家・ダンサーの他、俳優・講談師・人形遣いとの共演など、音楽以外の分野や演劇性のある分野との関わりも深めている。
ISB(国際ベーシスト協会)会員。著書に、「ジャズ・ベース・ラインの作り方」(中央アート出版)。2015年、自身のユニットアルバム「倍音の森」をリリース。リリースツアーでは大きな反響を呼んだ。