説明
奇才・三味線の吟遊詩人・上野茂都を唄う
孤高の河内音頭取り山中一平が、９年ぶりのソロ名義での待望のスタジオ・ニュー・レコーディングがマキシシングルとして遂にリリース。
三味線で独自の世界を唄う上野茂都の名曲「京葉水滸伝」を河内オンドリャーズの全面サポートを得て、新たな語り芸の世界を展開する。
C/W には、久しぶりの大阪ブルースの「OSAKA ミッドナイトブルース」と、強力な二曲にカラオケ付き。
収録曲
1. 京葉水滸伝
2. OSAKA ミッドナイトブルース
3. 京葉水滸伝（カラオケ）
4. OSAKA ミッドナイトブルース（カラオケ）
演奏
渡辺悟（Keyboard, Piano, コーラス）
南角光児（Bass, コーラス）
小林健治（Drums）
村地博（Saxophone）
森俊樹（Electric Guitar, Acoustic Guitar, コーラス）
虹友美（三味線）
いちばびぃ（コーラス）
Yuqui-lah（コーラス）
山中一平
大阪府東大阪市出身。1952年生
18歳で河内音頭「河内十人斬り」、「神崎東下り」、「王将」、「雷電」を初レコーディング。
1973 年芸名山中ひろしとして、角座や神戸松竹座など数多くの舞台に立つ。この頃漫才師の故内海カッパ（今宮エビス・内海カッパ）と出会い、指導のもと関西演芸協会会員となる。その後、作曲家西脇功に師事し、シングルレコード「ざんざ大阪／酒場情話」（秋田泰治作詞／西脇功作曲・編曲：キングレコード）を発売（77 年）。この時西脇功から『山中一平』の芸名を命名される。
また、名盤として有名な『河内音頭総集大会現代河内音頭（２枚組）』（東芝）の録音に「神崎与五郎東下り」で参加した（78年）。
80年に音楽活動を休止したが、92年に音楽活動を再び開始し、その後シングルCD「OSAKA ミッドナイトブルース（94年）」、CD「ざんざ大阪／河内音頭浪花慕情（2003 年）」などをリリース。
また、浪花座、国立文楽劇場上方演芸特選会、オーサカキング、祝春一番コンサートなど精力的な活動を続けており、2006年には、文化庁芸術祭への参加公演を行った。
現在は、オリジナルバンド『河内オンドリャーズ』を率いて、ライヴ活動を行っており、特に自身がホストをつとめる異色ライヴ・ショウ「ナニワジャングル」を主宰し、様々なミュージシャンと交流を行っている。
2010 年には、祝春一番コンサートと東京藝術大学のイベント「河内音頭芸術大学」でのライヴを収録した初のライヴ・アルバム「オンステージ」(ZASK-001)をリリース。河内音頭では珍しいロングセールを続けている。
コトバの魔力・・・・京葉水滸伝
三味線の弾き語りで江戸の粋を表現するシンガーソングライター上野茂都が、’01 年にリリースした唄草子シリーズの第二作「緑の人よ」(offnote ON-5)と第四作「蕎麦屋の隅で」(offnote ON-7)で演じられた名曲。
かつて千葉市内に住んでいたところから作られた曲で、ＪＲ京葉線や総武線沿線となる、浦安、船橋、習志野が舞台である。
2010年偶然上野茂都の存在を知った一平が、最初は奇妙な曲だと感じつつも、歌い始めて上野茂都の音楽性、特にコトバの力に強烈にインスパイアされた。一平自身も「上野さんのコトバに、音頭に通じる人の温かみや安らぎを感じる。」と語っている。
そしてライヴで何曲かを歌い始めるとともに、縁あって同年4 月に上野茂都本人と一緒にライヴ(山中一平・上野茂都二人会「東西唄相撲」)を行うこととなり、更に彼の音楽にのめり込んでいった。
この曲は、上野茂都との出会いの一曲であるとともに、河内音頭の名手山中一平が語り部としての力量を遺憾なく発揮するコトバの音楽である。
OSAKA ミッドナイトブルース
十数年間、永く音楽界を離れていた山中一平が、’92 年に歌手活動を再開したとき、東京のミュージシャン長谷川光と出会い、長谷川のプロデュースのもと、「IPPEI プロジェクト」がスタートした。この曲は、シングルCD として作曲された曲で、作詞は、ちんどん通信社代表・林幸次郎（現東西屋・林幸治郎）と山中一平（山中ひろし名義）の共作。河内音頭の「王将・若き日の坂田三吉」のカップリングとしてリリースされた（IP-008 廃盤）。当時の録音メンバーは、長谷川光と山口照世、小林タマ、赤江真理子。
今回は、山中一平が普段ともに活動する河内オンドリャーズがサポートし、大阪の名門スタジオ・三和レコーディングスタジオで録音された。
