説明
自由民権運動や社会主義・労働運動を鼓舞した民衆歌、近代流行歌の夜明けをここに聴く。
人は本来自由なものとして生まれた。だが、至る所で鎖につながれている。
幕末明治を駆け抜けた志士・壮士たちの自由希求の歌声。
2013年、邦楽番外地のCD第一集「添田唖蝉坊・知道を演歌する」を出版した土取利行、
引き続き明治大正演歌の源流に向かい録音した本アルバムは文明開化の幕開けを象徴する「トンヤレ節」に始まり、混沌とした幕藩政治状況に立ち向かう自由民権の代弁者としての壮士演歌集団、
青年倶楽部やその後の堺利彦の平民社運動の勇士たちの歌声を紹介する邦楽番外地のCD第二集。
■演目
1. 都風流トンヤレ節
2. 書生節(よさこい節)
3. 民権数え歌
4. 退去どんどん節
5. ダイナマイト節
6. オッペケペー節
7. ヤッツケロ節
8. 改良節
9. 議員(欣舞節)
10. 無茶苦茶節
11. ホーカイ節
12. デカンショ節
13. 足尾銅山ラッパ節
14. 嗚呼革命は近づけり
土取利行(つちとりとしゆき)<プロフィール>
70年代よりフリージャズドラマーとして活躍。75年渡米しミルフォード・グレイブス、スティーブ・レイシー、デレク・ベイリーなど即興演奏のパイオニア達と演奏を重ねる。
76年よりピーター・ブルック国際劇団の演奏家・音楽監督として「マハーバーラタ」「鳥たちの会議」「ハムレット」「テンペスト」「ティエルノ・ボカール」最新作「驚愕の谷」など多くの作品を手掛ける。
同時にアフリカやアジアに民族音楽や芸能の調査、研究に出かけ多くの民族楽器、歌唱法を習得する。
87年故・桃山晴衣と岐阜県郡上八幡に芸能堂「立光学舎」を設立し、地元の芸能の再生に取り組み、ワークショップやシンポジウムも開催。
80年代初頭より日本の古代音楽の研究・演奏に取り組み「銅鐸」「サヌカイト」「縄文鼓」などを演奏。近年はフランスの壁画洞窟での演奏が話題になる。
2008年桃山晴衣の逝去後、彼女が取り組んで来た日本の唄の再生を試みるべく、三味線を手に明治大正演歌に取り組み、演奏会を開くと同時にCD「添田唖蝉坊・知道を演歌する」を発表。
CD「銅鐸」「縄文鼓」「サヌカイト」「瞑響・壁画洞窟」他多数。著作「螺旋の腕」「縄文の音」「壁画洞窟の音」「音の神秘(翻訳)」他。